タイトル
Developing Applications with JAVA and UML -プログラマーのための統一モデリング
著者
ポール・R. リード Jr. (著), 長瀬 嘉秀 (翻訳), 今野 睦 (翻訳), テクノロジックアート (翻訳)
出版社
ビーエヌエヌ新社
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JAVAとUMLと方法論をまとめて解説してある。「JAVAだけ」とか「UMLだけ」とか「方法論だけ」といった書籍を読むよりも断然実践的に使える。方法論とUMLを使ってJAVAで実装するところまで解説している本は、希少価値が高いと思う。これらのことというのはやはり別々で学んでも、実際に開発現場ではどうすれば良いのかがどうしても不透明になる。

本書では

  • 方法論(開発プロセス)に統一プロセス(通称UP)
  • 開発成果物となるドキュメントにUML
  • 実装方法にJAVA

をそれぞれ使用して、一連の流れの中でソフトウェア開発というものを説明している。

本書の特徴

  • ソフトウェアプロセスについて学べる
  • UMLを使った要件収集、ユースケース、クラス図などの成果物の導き方を学べる
  • UMLで設計したクラス図をJAVAの実装に落とし込む方法を学べる
  • システムの設計をWebアプリケーションベースで学べる
  • JSP、サーブレット、JavaBeanの組み合わせとJSP、サーブレット、EJBの組み合わせを比較できる

感想

アプリケーション設計に関する著書は色々あります。開発プロセス(UP、RUP、XP、ウォーターフォールなど)に関する著書もたくさんあります。JAVAに関する著書もたくさんあります。

しかし、これらが実際に現場でどのように結びつくかについて説明している本はほとんどないのが現状です。そんな中、本書は体系だてて、実際のアプリケーション開発の最初から最後まで(開発終了まで)を模擬的に学べます。

本書の文字は、少し他の書籍と違って一回りほど小さいように感じます。そのため、内容のボリュームが多くなっており、非常にお買い得です。

サンプルアプリケーションとして作成するのは、良くあるWeb上でショッピングを行えるようにするものです。これを、JSP、サーブレット、JavaBeanで作成した後、JSP、サーブレット、EJBを使って作り直しています。実際にEJBを使った場合にどの程度差が出るのかを体験するにはもってこいです。

この本は斜め読みするには向かず、最初から最後まで通読して、しっかりと読んだほうが身につくと思います。読みこなしレベルは少し高めです。少なくともJAVAプログラムくらいは書いたことがあるのが前提だと思います。

「今日のすべてのJAVAプログラマーに本書をささげます。」

本書の著者、ポール・R・リード・Jrより
  • JAVAでWebアプリケーションを作りたいと持っている人にはこの本がおすすめです。サーブレット/JSPに関する技術情報を体系的に学べる良書です。
  • 統一プロセスとUMLに関して学びたい人にはこの本がおすすめです。非常に良書で、評判がよい本です。内容が超重要な項目ばかりで、目から鱗のバイブルです。