JavaScript のテストに関して書かれた、体系的な本がやっと出た!という感じにまとめられています。
本書では、JavaScript にスポットを当て、テストしやすい JavaScript のコードとはどんなものか、実際にテスト駆動で JavaScript のコードを書くにはどういう手順で進めていけばよいかについて書かれています。
本書は大まかに、次の4部に分けて解説されています。
- 第1部: テスト駆動開発
- 第2部: プログラマのためのJavaScript
- 第3部: JavaScriptテスト駆動開発の実際
- 第4部: テストのパターン
第1部では、一般的な自動テストやテスト駆動開発(TDD)の概念を説明しながら、JavaScript 用の単体テストフレームワークを紹介しています。
第2部では、JavaScript という言語をおさらいしながら、大きな特徴である関数、クロージャ、プロトタイプ継承、ECMAScript 第五版、控えめなJavaScript、機能検出(クロスプラットフォーム)について説明を掘り下げています。
第3部では、実際に小さなプロジェクトを開発しながらテスト駆動による JavaScript の開発を体験できるようになっています。Ajax、Comet によるデータストリーミング、Node.js によるサーバサイド JavaScript、これらを使ったチャットプログラムの作成を体験できるようになっています。
第4部では、モックやスタブといったいわゆる単体テストのテクニックや、優れた単体テストを書くためのテスト名の付け方や、振る舞いのテストを書くときにはどう書いたらよいか、わかりやすい単体テストコードを書くためのテクニックが説明されています。
『テスト駆動JavaScript』の名にふさわしい内容で、他の言語でも共通する単体テストのお作法も学べる本書は、TDD難民の人にオススメです。