タイトル
cocos2dで作る iPhone&iPadゲームプログラミング
著者
Steffen Itterheim (著), 畑 圭輔 (監修), 坂本 一樹 (監修), 加藤 寛人 (監修), 高丘 知央 (監修), 株式会社 クイープ (翻訳)
出版社
インプレスジャパン
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待望の、cocos2d 詳細解説本がでました! 本書を読めば、cocos2d のすべてが分かると言ってもいいんじゃないかというぐらい幅広く詳しく cocos2d のことが書いてあります。

本書は、cocos2d を使ってゲームアプリをつくりながら、cocos2d の機能や cocos2d を使ってゲームアプリを開発する際の手順、こういうふうに設計したら cocos2d ではうまくいくというような事を解説しています。

cocos2d は Objective-C で書かれていて、ゲームアプリも Objective-C を使って作ります。cocos2d が内部に OpenGL-ES を隠してくれているので、すごく簡単に 2D ゲームを作ることができるようになります。

iPhone 用のゲームアプリを作ってみたいがどうやって作ればいいのかわからない人、どのフレームワークを使えばいいか迷っている人に、特におすすめです。

僕の持っている版は cocos2d のバージョン 0.99.5 が解説されています。

cocos2d for iPhone

各章の紹介

本書第1章の概要から、各章の紹介の抜粋です。(一部、誤訳や説明の抜けがあったので補足しています)

第2章 プログラミングを始めるための準備

cocos2d を使って開発を行うための準備、プロジェクトテンプレートのインストール、最初の「Hello World」プロジェクトの作成について説明します。ここでは、シーンやノードといった cocos2d の基礎を学びます。

第3章 基礎

Sprite、Transition、Action など、最もよく使われる cocos2d の基本クラスと、そしてもちろん、それらの使用法について説明します。

第4章 初めてのゲーム

これは、あなたが初めて作るゲームとなります。ゲーム内容は、画面上から降ってくる敵をデバイスを傾けてかわします。傾きを加速度センサーから取得する方法についても学びます。

第5章 ゲームの構成要素

ゲームの規模が大きくなればなるほど、よりしっかりとしたコード構成が必要になります。心の準備はできているでしょうか。ここでは、シーンとノードが階層化される仕組みと、ゲームオブジェクトの間で情報を交換するためのさまざまな方法を取り上げます。

第6章 スプライトの詳細

テクスチャアトラスとは何か、それを次のゲームに使うのはなぜかについて説明し、Zwoptex ツールを使ってテクスチャアトラスを作成する方法を紹介します。

第7章 スクロールを使った処理

テクスチャアトラスの準備ができたところで、タッチ入力によって制御されるパララックススクロール対応のシューティングゲームの実装方法を紹介します。

第8章 アクションとアニメーションの処理

シューティングゲームを作る際には、敵がいないとゲームとして成立しません。この章では、敵の大軍を生成するコードとともに、移動、攻撃、アニメーションの作成を行うためのゲームプレイコードを追加する方法を紹介します。

第9章 パーティクル効果

ParticleDesigner ツールを使って、横にスクロールするゲームにパーティクル効果を追加します。

第10章 タイルマップの処理

ここで一気に弾みをつけましょう。横にスクロールするゲームから学んだことを横向きモードに応用し、これも人気の高い iOS ゲームジャンルのゲームを作成します。

第11章 等角タイルマップ

cocos2d は TMX ファイルフォーマットをサポートしているため、ここでは Tiled エディタを使ってタイルベースのゲームを作成する方法について見ていきます。

第12章 物理エンジン

指先の動きで目的の場所を指し示す — ここでは、この機能がどのようにして実現されるのかを示します。Chipmunk と Box2D の2つの物理エンジンを紹介し、それらを驚きの手法で実装します。

第13章 ピンボールゲーム

重力のない宇宙空間で惑星が跳ね返るボールシューティングに実際の物理学を応用します。ゲームの内容は非現実的ですが、この章で扱う物理計算は、公式そのものです。難しい箇所がありますが、面白いので是非読んでください。

第14章 Game Center

Game Center と Game Kit API を利用してプレイヤーの認証、スコアの記録、Leaderboard の表示を行う方法について見ていきます。

第15章 非凡であれ

以上が本書の内容ですが、ご心配なく。あなたの旅はここで終わりません。ここからどこへ進めばよいかのヒントがここにあります。

本書の感想

僕は、Objective-C を使ってゲームを作りたいと思っていたときに cocos2d に出会いました。当時は cocos2d の公式HPくらいしか cocos2d に関する情報が載っておらず、プログラミングをしていて cocos2d の使い方はこれでいいのかな?というようなところが結構ありました。

当時、試行錯誤してたどり着いたコードが、今手元の本のサンプルに書いてあり、どうしてこういうコードを書くのかという説明がされています。あの時、この本が欲しかった!!ほんとにそう思える、cocos2d の詳細解説本になっています。

cocos2d に興味がある人、ちょっと触ってみてみようかなという人は、是非本書を呼んでみてください。