「独習」シリーズのC#版です。独習シリーズを読んだことのある人なら、大体想像はつくのではないでしょうか。本書は、プログラミング言語C#の文法書です。
基本となる文法から入って、最後はライブラリの説明で締めくくるような感じです。他の言語を知らない人でも本書一冊でC#の文法は理解できるでしょう。JavaやC++の言語を知っている人からすると、差分だけ知りたいと思うでしょうが、本書は他の言語との対比等は一切書かれていません。
Amazonの書評でも書かれているように、プログラミング初心者はまず、C#で何が出来るのか、何をしたら良いのかを学べる書籍から入るほうが無難だと思います。プログラミングの経験はあるが、一から(文法から)C#を学びたいと言う人におすすめの本です。
中身は、非常に分かりやすく解説されています。日本語がおかしくて読み進められないということは無いはずです。
特徴
Java言語との違い
C系言語は、プログラムの実行速度を重視して設計されています。そのため、C++やC#と言った、オブジェクト指向C系言語のメソッドオーバーライドのデフォルトはOffになっています。メソッドに明示的に virtual を付けることで、オーバーライド可能というマークを付けます。
このように、Java言語とは違った思想のC#ですが、他にも違った点がいくつかあります。
- string型が基本データ型
- 配列の種類が3種類ある(単次元配列、多次元配列、ジャグ配列)
- foreach ループが使える
- 参照パラメータ(ref)と出力パラメータ(out)を明示的に書ける
- 可変長引数
- 演算子のオーバーロード
- 仮想メソッドにはvirtualを付ける
- 構造体が使える
- インデクサ
- デリゲート
- その他…
このように、Java言語とは違った要素がたくさんあるC#ですので、単純に言語を乗り換えようと思ったとき、差分だけの勉強だとちょっとつらいかなと思います。
参考
- Microsoft による公式C#解説本です。読んで損無し!
- C#という言語を根本から理解するための一冊
- ステップアップでC#を学べる本