Javaの最後の言語拡張と言われている「Java5.0」通称「Tiger」がついに登場しました。Tigerは言語仕様そのものが拡張されています。本書は、この拡張された仕様に関しての解説書になっています。
内容はさすがオライリーと言う感じです。深く説明されているし、注意する点も抜け目なく解説しています。例えばこんなものがあります。
Enum を実装する場合、toString()の振る舞いを変更したらvalueOf()の振る舞いも変更する必要がある。この2つのメソッドは常にペアの鏡像になる。
この記事を書いている現在(2005/07/23)、本書が一番薄くて一番内容が濃いように思いました。本書の後半にあるスレッド処理の章を読んで、「なんか深いな」と感じました。
Java5.0がどんなものか知りたい人、業務でJava5.0を使う人、いろんな人におすすめです。
特徴
サンプルコードが豊富で、実際の使い方が一目瞭然
本書は、ただ文章で説明するだけの技術書ではありません。良くあるのは、言語仕様が変わった理由はなんだとか、仕様がどう変わったかとか書かれている本です。アレでは、実際の業務で利用することはできません。ただ知識を蓄えるだけの本になってしまいます。
本書は、言語仕様が変わった理由なんか一切書いてありません。書いてあるのは、どうやって使うのか。何のために使うのか。どこに注意して使うのか。です。非常に実践的な内容です。
どうやって使うのかについて書かれているため、実際の業務ですぐに役に立ちます。技術書にしては薄いので、一度通読したあと、リファレンスとして使うと言ったことができます。
参考
- Java5.0についての解説書。
- 開発者ノートシリーズ。Hibernate。
- Core Java シリーズです。超おすすめ。(洋書)