タイトル
文字コード超研究
著者
深沢 千尋 (著)
出版社
ラトルズ
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本書は、コンピュータで扱う「文字」に関して非常に分かりやすく説明してくれています。扱っている文字コードの数も、15種類以上あります。コンピュータで文字がどのように扱われているかという原理を知りたい方は、一度読まれることをおすすめします。

本書の特徴の一つとして、文字コードに対する実験があります。例えば、Macintoshで使われるデフォルトの改行コードをWindowsのデフォルト改行コードに変換するPerlのプログラムなど、Perlのソースコードがあちらこちらに出てきます。文字コードの研究をテーマに「Perlを学ぶ」本だと思ってもいいと思います。『すぐわかるPerl』片手にPerlのお勉強に使えます。

特徴

本書の特徴はなんと言っても、文字コードを扱っているところです。原理から入って、その原理をすぐに自分の目で確かめるために実験を行う原理主義+実験主義。さらに、古い規格や使われない理論などは極力説明を省いて、つまづきやすいところを重点的に解説する実際主義。本書の解説のアプローチは、Perl主義を含めて4つ主義をコンセプトにしています。

前半は、原理編ということで、「バイナリとテキストの違い」や「10進と2進と16進」、「規格と機関」などの項目を解説します。

後半は、主に使われる文字コードを個別に解説しています。ASCIIから始まり、JIS、ISO2022、ISO8859-1、EUC-JP、Shift_JIS、Unicodeなど、大体15種類以上の文字コードの説明があります。さらに、インターネット編ということで、Base64エンコードや、実体参照にも触れています。

全614ページの分厚い本ですが、中身は非常に分かりやすい語り口調で、すらすら読めると思います。本書のすべての実験コードはPerlでかかれています。ですので、Perlの勉強をしたいという人にもおすすめできます。使えそうなユーティリティスクリプトもあり、文字コードをテーマにしたPerl本といえるかも知れません。

読み物として読むもよし、Perl本として読むもよし。読みやすい本ですので、一度目を通しておくと後々辞書としての使い方も出来るかもしれません。面白い内容が豊富にそろっていますので、一度ごらんあれ!

参考

  • 本書をPerl勉強本だと思って買った場合はこれを手元においておきましょう。

  • Amazonで『文字コード超研究』とあわせて買いたいとのことでした