タイトル
ソフトウェアパターン入門―基礎から応用へ
著者
パターンワーキンググループ (著), 羽生田 栄一 (監修)
出版社
ソフトリサーチセンター
Amazonで購入する

ソフトウェアパターンと聞いて何を思い浮かべますか?デザインパターン?アナリシスパターン?アーキテクチャパターン?このどれも本書でまとめられています。『ソフトウェアパターン入門』と題されていますが、その中身は非常に広範囲にわたっています。ソフトウェア開発の組織に関するパターンもまとめられています。

本書は、ソフトウェア開発におけるパターンと名のつくもののまとめ本です。詳しく知りたい場合は本書にまとめられている別の書籍へのポインタを利用することができます。

本書の執筆はパターンワーキンググループの方たちが行っています。著者がそれぞれ違うので、章の深さや切り口が様々です。それでいて非常に上手くまとめられているため、パターンという言葉に疲れてしまった人、頭がゴチャゴチャしている人におすすめの一冊です。

特徴

イディオム

プログラミングに関するパターンの中に「イディオム」というものがあります。こういうときにはこう書くべしと言ったものをまとめたものです。Javaもイディオムに関する本がいくつかあります。有名なところで言うと『Essential Java Style』という本があるそうです。

イディオムは、プログラミング初心者にとって非常に重要なものです。私は、保守性の高いコードは良いコードだと考えています。プログラミング初心者は保守性の高いコードを書くのに苦労します。その一つに、「良い書き方が分からないから」という理由があるはずです。イディオムは、「良い書き方が分からない」を解決するパターンなのです。

本書はソフトウェア開発のパターンから、イディオムまで、様々な粒度のパターンがまとめられています。本書は、読む人の立場によって役に立つ情報が違いますが、管理者からプログラマまで広く役に立つ本です。

参考

  • Javaのイディオム集です。(洋書)
  • Java開発者必見!本書を理解することが中級レベルへの近道。
  • J2EEのEffective Java版(洋書)