企業向けウェブサイトの製作者は必読と言えるほど、非常に分かりやすく重要な点が載っていると思いました。個人向けのウェブサイトではそれほど重要視されることの少ない「ユーザビリティ」と言う言葉ですが、本書の内容を少しでも実践するだけで、かなり読みやすいサイトになると思います。
「ユーザに考えさせない」、「言葉を省く」、「ナビゲーションをデザインする」など、よくある目次が並んでいますが、実際に目で見て分かるように解説していたり、大胆な言い回しなど、理解しやすいのが特徴です。
主に企業サイト向けのデザインに関して解説しているが、ウェブサイトをデザインする人は、一度読むことをおすすめします。「デザイン」と「ユーザビリティ」は両立できるため、凝ったデザインでも使いやすいサイト、見やすいサイトにすることは可能です。
特徴
本書は、オールカラーで、ページ数も200ちょっとと、すぐに読めてすぐに実践できる実用書です。
本書の中で最も重要な法則の一つに「ユーザーに考えさせないように!」というのがあります。ぱっと見ただけで、何があるのか一目瞭然にしておくべきであるというものです。つまり、ユーザーに考え(Think)させないというのが本書の一番の言わんとすることです。
では、どのように「ユーザーに考えさせないように」するのか?そこまで本書では扱っています。単に抽象的な解説だけで終わらないところが、本書をおすすめする理由です。
ウェブサイト製作者におすすめする、「ウェブユーザビリティの法則」を、一度読んでみてはいかがですか?
覚書き
リンクやボタンで1秒たりとも考えさせるな
明らかにクリック可能で、明白な言葉でボタンやリンクは作成すべきである。
つぶれた画像や、ボタンに見えない画像を使うより、クリックできそうな画像を利用するべきである。また、「お仕事の館」とかいてあるより「採用情報」と書いてあるほうが、人材募集のリンクにはふさわしい。
人はページ内の文章を読まない。ざっと見るのみ
サイトの利用者は、文章をざっと眺め、キーワードをやフレーズを探すのである。決して最初から最後まで読むのを期待してはならない。
キーワードやフレーズを目立たせて、そこに誘導するようにするのは、とても効果的な戦略である。
参考
- 富士通のウェブ・アクセシビリティに関する指針。技術者必読!
- ウェブにかかわらず、ユーザインターフェースに関する指南書
- ユーザビリティを考えるサイトより
- 本書とだいたい同じ内容だと思います。こちらもおすすめ。
- デザイン重視のユーザビリティを考える本。
- 優れたサイトを構築するためのテクニックが満載。