タイトル
Java開発者のためのアンチデザインパターン
著者
安藤 利和 (著)
出版社
技術評論社
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本書は、Java開発者のためのデザインパターン入門である。アンチデザインパターンと銘打ってはいるが、アンチというよりもむしろデザインパターンを使わなかったときのはまりどころを、デザインパターンによって改善させる手段を解説したものである。

本書では、GoFの23パターンを、それぞれ解説している。デザインパターンを使わせるための例を、アンチパターンとして紹介し、その改善方法としてデザインパターンを紹介する方法がとられている。

特徴

解説に使われる画像が、アメリカンチックで好き嫌いが分かれるところだと思う。色使いも黒文字に、緑色のラベルなどが使われていて、新しい雰囲気をかもしだしている。

デザインパターンを使うタイミングや、注意点なども書かれていて中級者レベルの人にとっては、「AHA(アー)」と叫ぶ場面もあるかもしれないが、初めてのデザインパターンとして本書を選んだ人には、なんのこっちゃだろう。(^^;

おすすめポイント

本書でおすすめの点は、デザインパターンの解説よりもむしろ、アンチパターンとして解説されている、デザインパターンを使う背景の部分です。はっきり言って、デザインパターンの解説は、他の本を参考にしたほうがわかりやすいです。ソースコードも中途半端で、わかりやすいとは言いがたかったです。(+o+;)

ですが、所々にあるオブジェクト指向の考え方の解説は、デザインパターンの解説よりは役立ちます。例えば、オブジェクト指向では、「コピー&ペーストは使わない」などの言葉は、完全な初心者には、心に響くことでしょう。

まとめ

結局、本書の対象読者は誰かということですが、完全な初心者でデザインパターンの概要を眺めるだけが目的の人か、中級者以上で、デザインパターンの知識があり、適用の背景を学びたい人が対象かなと思います。それ以外の人には、ちょっと合わなさそうです。

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